7月1日のロイターの集計によれば、新型コロナウイルスの感染者数は世界全体で5億4,446万人を超え、死者は674万5,159人にのぼっています。

世界全体でコロナ禍は、徐々にではあるものの回復基調にあります。

世界保健機関(WHO)は6月30日、各国がすでに実施してきたソーシャルディスタンスを解除することにより、今夏に欧州で新型コロナウイルスが高い水準で拡散するとの予想を明らかにしました。

また世界銀行は同日新型コロナウイルス感染拡大の反省を踏まえ、次の世界的な感染症の流行に備えて10億ドル(約1,360億円)超規模の感染症基金を設立すると発表しました。

医療体制が脆弱な中・低所得国を支援するもので、世界銀行が管理者となりWHOも人員を派遣します。

この記事では、6月1日から6月30日ごろまでの世界各国の動きについてまとめてご紹介します。

目次
【東アジア】韓国は全入国者の隔離義務免除、マカオでは8か月ぶり市中感染でホテル封鎖
 ・日本 観光客受入れ再開も、パッケージツアー限定
 ・韓国 全ての入国者の隔離義務を免除
 ・中国 ゼロコロナ政策は長期化か
 ・台湾 入境後の検疫措置緩和、検疫期間は7日から3日に短縮
 ・香港 8か月ぶりコロナ市中感染、マカオのカジノホテル封鎖
東南アジア 各国で入国規制緩和、タイランド・パスも廃止
 ・シンガポール 感染者再増加も感染防止対策は強化せず
 ・タイ 入国規制緩和、タイランド・パス廃止へ
 ・インドネシア 入国必要書類をさらに簡素化、4月入国者数は大幅増
 ・バングラデシュ 感染再拡大で注意喚起
 ・ミャンマー 入国時のワクチン接種者の陰性証明書が不要に
 ・スリランカ マスク着用義務撤廃

【東アジア】韓国は全入国者の隔離義務免除、マカオでは8か月ぶり市中感染でホテル封鎖

東アジアでは、北東アジアで入国 ・入境制限緩和が進み、韓国、香港、台湾、モンゴルへの短期訪問が可能となっています。

日本はパッケージツアー限定で観光客の受け入れを再開し、韓国は全ての入国者の隔離義務を免除しました。

いっぽうマカオでは8か月ぶりに市中感染が確認されカジノホテルが封鎖されたほか、中国ではゼロコロナ政策の長期化の可能性も出てきています。

日本 観光客受入れ再開も、パッケージツアー限定

日本は6月10日から、98の国と地域からの外国人観光客を受け入れを解禁しました。

ただしパッケージツアーの参加者に限られ、医療保険への加入や、屋外を含むすべての公共の場所でのマスク着用が義務付けられます。

観光庁はツアー添乗員が入国から出発まで、旅行者に同行してマスク着用などについて注意を促すよう求めています。

韓国 全ての入国者の隔離義務を免除

韓国保健福祉部は6月3日、海外からの全ての入国者に対し、予防接種の有無や国籍に関係なく、6月8日から入国時の隔離義務を免除すると発表しました。

また米ブルームバーグが6月29日に公表した、6月の新型コロナウイルスのレジリエンス(耐性)ランキングにおいて、韓国は前月から5ランク上昇し、初めて1位となりました。

「コロナの状況」部門で、人口10万人当たりの月別の新規染者数や、直近3か月の致死率、人口100万人当たりの死者数などの指標すべてが改善したほか、「生活の質」も全指標が改善し、「経済再開への進展」の指標もおおむね上向きました。

中国 ゼロコロナ政策は長期化か

6月28日に報告された北京市と上海市の新型コロナウイルス感染者数は、2月下旬以来初めて、ともにゼロとなりました。

いっぽう感染拡大を徹底的に封じ込める「ゼロコロナ政策」については、中国共産党幹部が「今後5年続く」と予告したと報じられ、SNS上などで一時紛糾しました。(その後、北京日報は「編集上のミス」だったとして該当部分を削除しました。)

また中国民用航空局は6月17日、国際線旅客便の増便について、一部の国と交渉を行っていると発表しました。

さらに中国政府は6月28日、コロナ対策の対策や措置について改定し、入境者の隔離期間は、それまでの14日間から7日間に短縮されました。

台湾 入境後の検疫措置緩和、検疫期間は7日から3日に短縮

台湾の中央流行感染症指揮センター(CDC)は6月11日、入境後の検疫措置緩和を発表しました。

6月15日以降の入境者を対象として、検疫期間はそれまでの7日間から3日間に短縮されます。

香港 8か月ぶりコロナ市中感染、マカオのカジノホテル封鎖

マカオでは8か月ぶりに新型コロナウイルスの市中感染が確認され、住民約60万人を対象とした集団検査が実施されました。

感染者が出たカジノホテルは6月21日に当局によって封鎖され、ホテル内にいた約700人が隔離されました。

マカオの賀一誠行政長官は、バーや映画館、ヘアサロン、屋外の公園の閉鎖など、感染拡大抑制策を6月23日から延長すると発表しました。

東南アジア 各国で入国規制緩和、タイランド・パスも廃止

東南アジアでは、タイが入国規制を緩和し、タイランド・パスを廃止しました。

さらにタイやミャンマーではマスク着用義務が一部撤廃されるなど、国内の感染拡大防止対策も緩和傾向が見られています。

いっぽうバングラデシュでは感染が再拡大しており、予断を許さない状況が続いています。

シンガポール 感染者再増加も感染防止対策は強化せず

シンガポールでは4月26日以降、感染対策が大幅に緩和され、屋内のマスク着用義務を除くと、ほぼコロナ禍前の状況となっています。

同国保健省は6月27日、国内で感染者が再び増加しているものの、当面は感染防止対策を再強化しない方針を明らかにしました。

また7月16日から、国内全世帯を対象として1世帯当たり10個の抗原テスト・キットを郵便で配布し、市民による自主的な検査体制を支えていく方針です。

保健省が全世帯を対象に抗原テスト・キットを配布するのは3回目です。

また同国で4月8日から80歳以上を対象として開始されている4回目のワクチン接種は、6月10日に対象年齢が50歳まで引き下げられました。

タイ 入国規制緩和、タイランド・パス廃止へ

タイ政府は6月23日、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する規制措置を緩和し、マスク着用義務を一部撤廃しました。

さらに7月1日からは入国規制を緩和し、タイ政府が運用する入国申請システム「タイランド・パス」を廃止しました。

インドネシア 入国必要書類をさらに簡素化、4月入国者数は大幅増

インドネシア中央統計庁が6月2日に発表した、4月の入国訪問者数は11万1,057人となり、前月から約7万人増加し、前年同月比では9万2,517人の大幅増となりました。

同国政府は6月8日、これまで外国人の入国時に求めていた海外医療保険加入書の提示を不要としました。

これにより同国入国に必要な書類は、出発2週間前までに2回のワクチン接種が完了していることを示すワクチン接種証明書のみとなっています。

バングラデシュ 感染再拡大で注意喚起

バングラデシュでは新型コロナウイルスの感染が再び急拡大しています。

長らく100人を下回っていた1日当たりの感染者数は6月12日以降に100人を超え、22日以降には1,000人を上回るスピードとなっています。

在留邦人や出張者にも感染事例が増え、在バングラデシュ日本大使館は6月23日に、在留邦人や「たびレジ」登録者向けに注意喚起のメールを送っています。

同国では7月8日から11日にかけて犠牲祭が予定され、都市間や国内外の移動が活発になることが予想され、感染のさらなる拡大が懸念されます。

ミャンマー 入国時のワクチン接種者の陰性証明書が不要に

ミャンマー保健省は6月15日、入国規制を緩和し、到着14日前までに新型コロナウイルスワクチンを接種した人は、これまで入国に必要だった陰性証明書が不要となりました。

ワクチンを接種していない人や、ワクチン接種証明書を所持していない人は、引き続き到着前48時間以内に取得した陰性証明書の提示が必要となります。

スリランカ マスク着用義務撤廃

スリランカ保健省は6月9日、マスク着用義務について翌10日から撤廃すると発表しました。

屋内外のイベントや集会、冠婚葬祭などでのマスク着用の必要はなくなりましたが、呼吸器疾患者には引き続きマスクの着用を推奨しています。

同国では6月以降、1日あたり感染者数が4~14人と1けた台前後で推移しており、感染状況は落ち着いています。