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生命が宿る可能性もある
もともとは遠くにあった惑星?

生命が宿る可能性もある

すでに死んだ星である白色矮星は非常に穏やかで涼しい星です。

「WD 1856 b」は主星に非常に接近しているとはいえ、そこはハピタブルゾーン(居住可能領域)であるか、またはそれに非常に近い環境だと考えられます。

活発な活動を行い、強力な放射線を放つ恐れもある生きている恒星と異なり、白色矮星の周りでは穏やかな環境が長く続きます。そうなると、ここに生命が誕生する可能性もあるかもしれません。

気になるのは、この惑星がどうやって白色矮星へと変わる星の死から生き延びたのかということです。

もともとは遠くにあった惑星?

赤色巨星の近くにある惑星は、その重力によって破壊されてしまいます。

そのため、もともと「WD 1856 b」は、もっと星から離れた場所にあっただろうと予想され、最大で100億歳を超えているだろうと考えられています。

では、この惑星はどうやって白色矮星のすぐ側まで移動したのでしょうか?

研究者の考えるもっとも高い可能性は、他にも木星サイズの惑星が存在していて、「WD 1856 b」はその重力の影響によって白色矮星の方へ押し出されたということです。

星の死を生き延びた惑星が白色矮星の周りを「無傷」で回っているのを発見
(画像=WD 1856 b / Credit: NASA/JPL-Caltech/NASA’s Goddard Space Flight Center、『ナゾロジー』より引用)

また、この白色矮星は3重連星系であり、他にG229-20 AおよびBという赤色矮星を伴っていることがわかっています。そのため、この2つの赤色矮星の重力的な影響が惑星の軌道を混乱させて、長い年月の中で惑星を白色矮星の方へ近づけたという説もあります。

ただ、こちらは非常に複雑な条件が必要とされるため、可能性は低いだろうと考えられています。

この星系では、まだ見つかっていないだけで他にも生き残った惑星が今後発見されるかもしれません。

こうした死んだ星系は、未来の太陽系の予想される姿でもあります。今回の発見は、系外惑星研究のまったく新しい分野を切り開くことになるだろうと、研究者は語っています。


参考文献

NASA


提供元・ナゾロジー

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