白色矮星は太陽の50億年後の姿です。

このとき太陽は地球軌道まで膨れ上がって惑星を飲み込み、太陽系を壊滅させてしまうだろうと予想されています。

しかし、そんな白色矮星の近くに巨大ガス惑星が無傷で生き残っているのを、NASAの通過系外惑星探査衛星(TESS)の観測が発見。その研究が科学雑誌『nature』に9月16日付けで発表されました。

これは、はるかな未来で太陽が死んだ後でも太陽系に惑星が生き残り、そこに生命が宿るかもしれないことを示唆しています。

目次
低質量星の死 白色矮星
白色矮星を周回する木星サイズのガス惑星

低質量星の死 白色矮星

星の死を生き延びた惑星が白色矮星の周りを「無傷」で回っているのを発見
(画像=白色矮星と地球 / 白色矮星のイメージ。地球と同サイズまで縮むが質量は太陽質量程度からその数分の1近くある高密度の天体。/Credit:ESA / NASA、『ナゾロジー』より引用)

太陽質量の8倍以下の比較的低質量の星は、人生の最後に超新星爆発を起こしません。

こうした星は中心核で核融合燃料の水素を使い果たすと、外層部分の水素が核融合を始め大きく膨張し始めます。

この状態を赤色巨星と呼びます。

その後、低質量星は重力が弱いために膨張した外層を抑え込めず、宇宙空間へと逃してしまい、最後はコアだけが残って予熱で数十億年輝き続ける白色矮星になるのです。

太陽は約50億年後に赤色巨星となり、地球軌道を超えるほど巨大化したあと、燃え尽きて白色矮星になると考えられています。

白色矮星が生まれるとき、かつての星系のメンバーだった惑星たちはほとんどが壊滅されてしまいます。

白色矮星を周回する木星サイズのガス惑星

今回観測されたのは地球から80光年ほど離れた白色矮星「WD 1856 + 534」です。

これまで白色矮星の周りでは砕けた小惑星の欠片のようなものしか見つかっていませんでした。

しかし、この白色矮星のそばには木星サイズの巨大ガス惑星「WD 1856 b」が周回していたのです。

白色矮星は質量の多くを失ったコンパクトな星なので、「WD 1856 b」は主星の7倍も大きい惑星です。

星の死を生き延びた惑星が白色矮星の周りを「無傷」で回っているのを発見
(画像=白色矮星と惑星のイメージ / Credit: NASA/JPL-Caltech/NASA’s Goddard Space Flight Center、『ナゾロジー』より引用)

これはトランジット法という、白色矮星の前を惑星が通過して起きる食を利用して発見されました。惑星は1.4日の周期で白色矮星を周回しています。

見た限りでは周囲に破片のようなものは確認されず、この惑星は無傷の状態だと考えられています。