オレゴン州立大学の研究チームにより、ミャンマーで採取された琥珀の中に新種の古代花が発見されました。

生息年代は約1億年前の白亜紀中期にさかのぼります。

現在のオーストラリアあたりから、分裂した大陸塊に乗ってミャンマーまで移動したようです。

研究は、12月7日付けで『Journal of the Botanical Research Institute of Texas』に掲載されました。

目次

  1. 新種は約6400キロを旅していた?

新種は約6400キロを旅していた?

新種の花は、被子植物の「クスノキ目」に分類されます。

観察された雄花は直径2ミリと非常に小さいですが、雄しべが約50本らせん状にびっしり並んでいます。

雄しべの一本一本には、花粉が入っている袋状の「葯(やく)」と、それを支える棒状の「花糸(かし)」が確認できました。

研究主任のジョージ・ポイナー教授は

「これほど小さいのに、細部がしっかり残っているのは驚くべきことです。

この標本はおそらく、多くの類似した植物クラスターの一部で、これだけが樹脂につかまって琥珀となったのでしょう」

と話します。

1億年前のコハクに閉じ込められた「新種の古代花」を発見!
(画像=真横から見た新種 / Credit: Oregon State University,『ナゾロジー』より 引用)

花の構造としては、茎の先端に卵型の中空器官があり、そこから50本の雄しべが生えています。

花粉が入った葯(やく)は、2部屋の小房にわかれており、横方向に開く弁が付いています。

こうした特徴から、新種の学名は「バルビロクルス・プレリスタミニス(Valviloculus pleristaminis)」と命名されました。

バルバ (Valva) は「バルブ(弁)」、ロクルス(loculus)は「小房」、プレルス (plerus)は「多くの」、スタミニス (staminis) は「雄しべ」を意味します。

1億年前のコハクに閉じ込められた「新種の古代花」を発見!
(画像=下がゴンドワナ、上はローラシア / Credit: ja.wikipedia,『ナゾロジー』より 引用)

研究チームは、新種の起源はかつての超大陸ゴンドワナにあり、分裂した大陸塊に乗って、オーストラリア辺りから約6450キロを横断し、現在の場所に移動したと見ています。

琥珀が見つかった陸地は「ウエスト・ビルマ・ブロック(West Burma Block)」と呼ばれており、これがゴンドワナから分断した時期はよくわかっていません。

中には2〜5億年前と推測する専門家もいます。

しかし、ポイナー教授は「被子植物の起源が1億年ほど前であることから、陸地の分断はそれ以後の可能性が高い」と新たな説を唱えています。

もし陸地の分裂後にこの花が誕生したなら、新種はウエスト・ビルマ・ブロックでしか見られなかったはずです。

今後、別の大陸で新種の化石が見つかれば、ポイナー教授の説が立証されるかもしれません。


参考文献

phys

zmescience

sci-news


提供元・ナゾロジー

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