恐竜の時代は中途半端が許されなかったようです。

2月26日に『Science』に掲載された論文によれば、体重が100キロから1000キロの「中型」に分類される肉食恐竜が存在しない理由が判明したとのこと。

確かに、肉食恐竜でと言えばティラノサウルスのような大型種やラプトル(ヴェロキラプトル)のような俊敏な小型種は知られているものの、馬サイズの肉食種となるとあまり記憶にありません。

しかし、なぜ中型は生き残れなかったのでしょうか?

目次
中型の恐竜が存在しなかった理由がついに解明
大型種の子供が中型種の位置を独占していた

中型の恐竜が存在しなかった理由がついに解明

馬サイズの「中型恐竜」が存在しなかった理由をついに解明!
(画像=哺乳類は様々なサイズの肉食種がいるが、恐竜では中型の肉食種はあまりいない / Credit:Science、『ナゾロジー』より引用)

現在の地球に広く分布する哺乳類は、上の図のように、ネコからライオンまで様々な体重の肉食獣が連続的に存在しています。

一方で、これまで発掘された肉食恐竜の化石には、奇妙な歪みがありました。

肉食恐竜の体重分布は大型のものほど種類が多く、中型(100~1000キロ)が最も少ないという、哺乳類とは真逆な構成になっていたのです。

しかしこれまでの研究では、歪みの原因は明らかにされていませんでした。

そこでニューメキシコ大学の研究者たちは化石を元に、肉食恐竜の体重分布を改めて算出することにします。

研究者たちは550を超える世界中の恐竜種の化石を調べ、それが肉食恐竜であるか、および想定される成体の体重を算出しました。

結果、意外な事実が判明します。

ティラノサウルスのような大型の肉食恐竜が存在した全ての地域で、中型(100~1000キロ)の肉食恐竜がほぼ皆無であったことが判明したのです。

しかし、いったい何が原因で中型種は駆逐されてしまったのでしょうか?

大型種の子供が中型種の位置を独占していた

馬サイズの「中型恐竜」が存在しなかった理由をついに解明!
(画像=大型の肉食恐竜が支配する生態系では彼らの若者が中型肉食種の地位(ニッチ)を占めている / Credit:UNM、『ナゾロジー』より引用)

なぜ大型の捕食者がいる地域で中型の肉食恐竜が存在しなかったのか?

謎を解く鍵となったのは、大型種の子どもでした。

研究者たちが、卵からうまれた大型種の子どもの毎年の生存率を予測した結果、成長中の大型種の子どもが、まるで地域全体の中型種のように振る舞うことを発見したのです。

論文の第一著者であるシュローダー氏はこの発見について「大型肉食恐竜のいる生態系は、彼らの若者でいっぱいだった」と述べています。

これらの見解は、大型の肉食恐竜が反映している地域では、大型種の若者たちが生態系のかなりの部分を占めており、独立した中型種の参入が絶望的であったことを示します。