人々の生活スタイルの変化や新型コロナウイルス感染拡大の影響により、企業においてもこれまでの常識が通用しなくなったここ数年。今回は、飲食、アパレル、広告の3つのカテゴリから、大手企業が直面している状況を見てみよう。

ミスドが続々閉店…その理由は

1,160、1,086、1,007、977、961……。この数字は、ミスタードーナツの直近5年間の国内店舗数の推移だ。2017年3月末時点では1,160店舗あったが、2021年3月末時点では961店舗まで減少。店舗数の減少は、人気ドーナツ店に灯った「黄信号」なのだろうか。

今、なぜミスタードーナツの店舗数が減っているのだろうか。このままミスタードーナツは、徐々に姿を消していくのだろうか。

ミスタードーナツ店舗数が減っている理由として、消費者側の環境の変化への理由が遅れたことなどが考えられる。生活スタイルの変化や少子高齢化、働く女性の増加などによって変化した消費者のニーズをうまく取り込めなかったようだ。

店舗数が減っているからといって、ミスタードーナツの事業が厳しい状況にあると判断するのは早計だ。特に2021年3月期の連結業績(2020年4月〜2021年3月)では、稼働店1店あたりの売上高は前年同期比で4.4%も上昇している。

コロナ禍によるテイクアウト需要をうまく取り込んだほか、他社との共同開発商品を展開する「misdo meets」が売上増につながった。

ミスタードーナツはテイクアウト専門店の展開も強化しており、利用者からも好評を得ているようだ。これらを勘案すると、店舗数は減っているもののミスタードーナツの事業基盤は決して脆くなく、今後も事業は安定的に続いていくと考えられる。