関東以北の釣り人にはあまり馴染のないフエダイ科のお魚ですが、これが食べ方次第でとても美味しい魚になります。今回はフエダイの仲間でも見分けの付けにくいフエダイを用意しました。食べ方はムニエル。最後まで本名は伏せておきますので、途中で判った方は挙手をして下さい。

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フエダイの仲間は旨い!
フエダイの仲間たち

フエダイの仲間は旨い!

【連載】釣って食べるシリーズ第12弾。ぶっこみで釣れた高級魚をムニエルに!
(画像=『暮らし〜の』より 引用)

前回の「釣って食べるシリーズ」までに2度「ヒメフエダイ」が登場しましたが、フエダイの仲間は本当に美味しいものが多く、南の釣魚ランキングでは人気投票上位に必ず顔を出します。ただし種類が多く、顔だけで「お、フエダイ系の魚だ」などと判断を下しても、実は「何フエダイ」なのか分からずに食べていることも多々あります。基本的にどのフエダイもお刺身が美味しいので、今回は腹身と背身の尻尾をお刺身にし、背身の厚い部分をムニエルにしてみました。

フエダイの仲間たち

クロホシフエダイ

「幻」と呼ばれる「シブダイ」の1種。背中の黒点からクロホシフエダイと呼ばれますが、夏場の磯釣りの人気者です。釣り方は、月の無い夜のぶっこみが主流です。本当の「幻」は斑点の白い「シロホシフエダイ」なのですが、どうしてどうして、こいつも旨味では負けていません。鹿児島以南の夏の磯釣り(夜釣り)の好ターゲットです。めちゃめちゃ旨い魚ですよ。

イッテンフエダイ

実はこいつはなかなかのやっかいもので、今回私の釣ったフエダイと姿形が非常によく似ていますが、さすがにこいつは悪食のkuma10も食べません。いえ、食べられません。味は良いらしいのですが、こいつは「シガテラ毒」保有率がすこぶる高い魚で、ウミンチュ(海人)も食べません。もし似たような魚が釣れたら、確信の無いまま食さないようにして下さいね。

ヨコスジフエダイ

これは関東でも時々お魚屋さんに並びますね。上品と言えば聞こえはいいですが、あまり味の無い白身魚です。最大級(50㎝近く)のものはお刺身で美味しいですが、小さなものはあまり誉められません。皮目をサッと炙った「焼霜造り」が定番でしょうか。