探し方は「定点観測」
回遊にムラがある春アジ。その探し方について話を戻そう。「定点観測」だ。
釣れる場所、釣れる条件となりえる場所で、愚かしいほどにも定点観測してみよう。ミオ筋や常夜灯下や藻場、など。
釣れなくても、ともかく連日、そこにサオを出し続ける。回遊のルートを追おうとすると、アングラーの身体的・精神的な負担が大きい。実は一箇所で釣り続けた方が、釣れなくてもラクなのだ。
そして回遊のルートとなりえる場所で、その年にショアの回遊があるなら、連日サオを出していれば、必ず群れに出会うタイミングがくる。
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定番の常夜灯下でいえば、光の効果が出やすい新月回り大潮、中潮が、やはり釣れる。しかし、春アジは夕マヅメ一発ということも多いので、月はあまり気にしなくてもいいかもしれない。それよりも、日ごとにじっと定点観測して、タイミングを待つ方が大事だ。
釣れなくても、水温と潮回りのデータを取ること、レンジ管理を怠らないことである。特にレンジは、釣れない時間が長いと、ダレてきて適当になる。表層、中層、ボトム上と、釣るレンジはきちんと意識して、アタリが出たときに、再現性高く同じ場所に投入したい。
タイミングは突然に
春アジは本当に突然やってくる。小潮、若潮などあまりイケていない潮回りでも、時合いの一瞬に食ってきたりと、ハプニングがある。しかし一度接岸して食ってくれば、産卵前のパターンは、二週間くらいは続く。そのあと、産卵後のパターンも同様に二週間ほど続く。タイミングをとらえることができれば、春にも1ヶ月はアジングが楽しめるわけだ。この好機は、せっかくならモノにしたい。
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突然の回遊を見逃さないためにも、繰り返しになるが、定点観測だ。アジの回遊があるなら必然的にこのルートを通るに違いないという場所を見つけて、そこに通って釣ってみよう。
<井上海生/TSURINEWSライター>
提供元・TSURINEWS
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