4月5月というと、アジングでは、春アジの群れとの出会いがある。特に産卵前は良型の食いがよく、一年を通しても面白い時期。しかし、魚の回遊があるかないかは、年によってムラが激しい。そんな春アジの群れにミートする確率を上げるには「定点観測」しかない。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
春アジはムラが激しい
アジング界では、春アジは鬼門である。この時期が一番難しいというアングラーもいる。回遊のあるなしがまったく読めないからだ。海水温等のデータはヒントにはなるものの、確率の高い予想が立つものでもない。結局時期を通して釣ってみても、ゼロということもある。
しかし、簡単にあきらめてしまっては、つまらない。冬場からやっと海水温が高くなってきてアジが動き出すタイミングでもあり、この機を逃すと次は秋だ。できることなら、春アジと出会いたい。
春アジの基本情報
4月から5月、水温の上昇と共に接岸してくる春アジには、二つのパターンがある。いわゆるスポーニング(産卵)のために浅場に入るのだが、その前と後でかなり食性がかわる。
産卵前の荒食いパターン
産卵前のアジは、貪婪な食い方をする。ベイトがプランクトンとか小魚とか関係なく、目の前にきたものにがつがつアタックしてくる。産卵と回遊のためによく食って体力をしっかりとチャージする必要があるのだ。これが、「産卵前の荒食いパターン」である。
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荒食いパターンでは、群れがいればすぐに反応があるので、アジのいる・いないの見極めに良い。どのエリアでも難しいといわれる春アジで、釣りやすいタイミングではある。
産卵後の食い渋りパターン
一度接岸した春アジはそのまま抜けることが多いのだが、体力がない状態で外洋に出ていくのが怖いのか、一時的に入った場所に居着くことがある。食が細く、ショートバイトが出やすいのが特徴だ。いわゆる「産卵後の食い渋りパターン」は、なかなか釣りにくい。