かつて人類が登場する前に、地球上に存在した生き物は「古生物」と呼ばれます。
今では化石から当時の姿を想像するしかないですが、ユニークな生物がたくさん存在していました。
そんな古生物においてアイドル的存在といえば、始祖鳥です。
「爬虫類と鳥類の特徴をあわせもつ」というロマンに加え、デザインがカッコかわいくて秀逸なんですよね。

始祖鳥のデザインでもっとも特徴的なところは、やっぱり翼の先に爪があることじゃないでしょうか。
でも、もう絶滅してしまったしな……と思いきや、現在も始祖鳥みたいな鳥が存在するんです。
目次
始祖鳥が生きていた?翼に爪のある鳥
翼の爪は雛のガチな武器だった
始祖鳥が生きていた?翼に爪のある鳥
翼の先に爪を持つ、その鳥の名は「ツメバケイ」。
漢字で書くと爪羽鶏。全長が約65cmで鶏くらいのサイズの鳥で、南米のアマゾン川流域に生息しています。飛翔能力は滑空程度で樹上で生活しているというのも、始祖鳥っぽさを感じますよね。
実際の姿を見てみましょう。

爪、ないんじゃない…??って思いませんでした?
ツメバケイは、雛のときにだけ翼に爪があるんです。
翼の爪は雛のガチな武器だった
動画の1分40秒〜に注目してください。雛の翼の先に大きな鉤爪があり、たんなる飾りではなく、しっかり「手」として使っているのが確認できます!
それに、とてもアクティブな動きですよね。実際にツメバケイの雛はとても活発で、ほかの鳥のように巣の中で親から餌がくるのをじっと待つことはせず、枝から枝へ翼の爪と嘴(くちばし)を使って移動するのだそう。
しかも、敵から襲われたときは川に飛び込んで水草に身を隠し、安全になったら翼の爪を使って木をよじ登り、巣に戻るんですって。親は巣から逃げちゃうのに、自己防衛スキルが高すぎる!
ただし残念なことに、大活躍するこの爪は、雛が成長する2〜3週間後には消失してしまいます。