透明度上がり難渋
伊藤 さとし
「こっちのほうが底が軟質だね。これならちょっとの風・波で濁りが発生しそうだよ」
そう。河口湖で好釣果を得るカギは何と言っても濁り。逆にダメなのが高透明度。高原氏が言うには大石公園のほうから風が吹くとここは濁りやすく、逆に河口湖大橋のほうからだと濁らないらしい。そしてこの日の風向きは後者。
伊藤 さとし
「午前中はウエイクボードが行ったり来たりしてたから濁ってたけど、午後になってボートが走らなくなったら澄んできちゃったね。こうなるとあとは夕方のワンチャンスかな」
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ダメ元で竿を24尺に替えたり立ち込み台の位置を微妙にずらしたり、あの手この手を繰りだす伊藤。しかしウキはピクリともしない。
リベンジに闘志燃やす
15時すぎ、ベタナギ無風で透明度も増して「こりゃダメだぁ」と泣いた直後に、高原氏が腹パンの良型を絞る。竿を握る伊藤の右手にも自然と力がこみ上げるが、16時40分にウグイをハリ掛かりさせたのが最後で、17時20分にウキが見えなくなり納竿。
伊藤 さとし
「まあでも今週末から気温も上がるみたいだし雨も降るようだから、GWごろには面白くなるんじゃないかな。これに懲りずに近いうちにまた来るよ」
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一度のオデコでめげてしまっては野釣り(大型釣り)は成立しない。そのことを熟知している伊藤は、さらなる闘志を燃やすのだった。
次回も「野釣りの底釣り」です。
<週刊へらニュース伊藤さとし/TSURINEWS編>
この記事は『週刊へらニュース』2022年5月6日号に掲載された記事を再編集したものになります。
提供元・TSURINEWS
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