パーマークとは?
サケやヤマメなどのサケ科魚類の子どもには決まって「パーマーク」と呼ばれる楕円状の模様があるのご存じですか?
マス類の模様の代名詞で、非常に美しく、マスの種類ごと、個体ごとでも大きさや数が異なります。
淡い色の楕円状の模様で「パー(parr)」はサケ科の幼魚という意味です。
河川で生活する時間が極端に短いカラフトマスを除き、すべてのサケ科魚類は稚魚から幼魚期にかけてパーマークをもっています。
なぜこの模様がある?
パーマークの役割はまだはっきりと解明されていませんが、上から見たときに川底の砂利と自然に溶け込むカモフラージュ効果と考えられています。
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マス類は基本的に群れで活動をしています。自然界では鳥や獣、大型魚が主な天敵なのですが、これらに狙われたときにパーマークがその外敵の目をくらます役割をします。
群れで活動するマス類は何匹も集まることでパーマークが地面や小石のように見え、外敵は見失ってしまうという訳です。
成長すると消える
このパーマークは成長して大型になるほどパーマークは薄くなります。これはサカナとしての強さの象徴ともいえるでしょう。
大型になって小魚を襲う立場になると目立つパーマークは小型魚にその存在を悟られる原因になりますから、地味な体色に変化するのです。
しかし、このパーマークが薄くはなりますが完全に消失することはあまりないと言われてはいますが、それは生涯を淡水で過ごす陸封型のマス類であり、降海型のマス類では話が変わってきます。
降海すると消える?
前述の陸封型のマス類ではパーマークは完全に消えないと話しましたが、海に降りていくマス類では、このパーマークが完全に消失します。
海へ下る降海型は、徐々にパーマークが薄れていき、最終的には消失して銀色が目立つ魚体になります。
この銀色になるのを「スモルト化」や「銀化変態」と呼び、海水耐性が付いた証明と言われています。
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ではなぜ海へ下るのかというと、それは、河川よりはるかに豊富にある海洋のエサを求めるためや、種の存続のために生活圏を変える生存戦略というのが最有力説です。
現に陸封型の大型個体が30cm程であるのに対して、降海型は60cm以上にも成長することがあります。
パーマークを持たない「ホウライマス」
養殖用のニジマスとして、パーマークをもたない品種のホウライマスがあります。
1965年に愛知県水産試験場内水面分場鳳来養魚場で発見され、選抜育種により系統が固定されました。
現在では民間養殖場でも継代養殖されているほか、北海道の鳧舞川などでは、ホウライマスが自然繁殖して野生化しています。
ルアーの柄にもパーマーク
実はスプーンなどのルアーにもこのパーマークが使われていることが多いです。
暖かくなると、サカナの活性も上がって来るので、小魚を模したカラーのルアーが役立つでしょう。
管理釣り場などで是非お役立てください。
<近藤 俊/サカナ研究所>
提供元・TSURINEWS
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