ブリやイワシが代表格

北海道周辺で温暖な海域を好むブリが豊漁となり話題になったのは昨年秋のこと。それ以降ブリが漁獲される範囲は広がり、ついに道東オホーツク海でも狙って捕れるほどになりました。北海道内でも比較的水温が低い知床でもサケの定置網にブリが入るようになっています。

また近年は日本海側において、大型クロマグロの漁獲が増えているそうです。これまでは対馬海流から津軽海峡に流れ込む暖流に乗って太平洋方面へ回遊するマグロが多かったのですが、そのまま北海道沿岸を北上する個体も増えているようです。

「北海道の魚はサケ」は今は昔? 温暖化で新しい魚種に目を向ける動き
(画像=いまやシイラすらも一般的な魚になりつつある(提供:PhotoAC)、『TSURINEWS』より 引用)

函館港では昨年イワシの大量死が話題となりましたが、いまや道南近海で一番の資源量を誇るのはイワシだともいわれています。サンマの漁獲減に伴い、生態の似ているイワシが増えてきていると見られます。「暖流の申し子」ともいわれるシイラすらも見られるようになり、これを狙う遊漁船も出ているそうです。

このまま水温上昇が続けば、より南方系の魚、例えばハタ類のような高級魚も増えていくかもしれません。ただしそれが良いことかというと……なかなかそうは思いたくありません。

<脇本 哲朗/サカナ研究所>

提供元・TSURINEWS

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