株式会社JTB(以下:JTB)が2022年のゴールデンウィークの旅行動向見通しをまとめました。

国内旅行者数は1,600万人に上る見込みで、前年比対168.4%の数値になるとされています。また今年は遠方への旅行が増えるとみられており、旅行支出も増加する模様です。

4月から開始した「ブロック割」や今後再開予定の「GoTo」事業によって更なる追い風も期待できると考えられます。

目次

  1. JTBが2022年GWの旅行意向調査実施
    1. 調査概要
    2. 経済環境と生活者意識
    3. 2022年のGW 昨年よりも旅行者数、予定支出ともに増加
    4. 国内旅行の傾向は?今年は「近隣旅行」から「遠方への移動」に

JTBが2022年GWの旅行意向調査実施

JTBは2022年4月7日、「ゴールデンウィーク(以下、GW)<2022年4月25日~5月5日>の1泊以上の旅行に出かける人」の旅行動向見通しを発表しました。

コロナ禍によって海外旅行は未だ制限されていることから、国内旅行のみを対象としています。

コロナ禍が長期化する中で一刻も早い旅行回復が望まれていますが、今年は消費者の旅行に前向きな姿勢が強まっていることがうかがえます。

調査概要

  • 調査実施期間: 2022年3月18日~25日
  • 調査対象: 全国15歳以上79歳までの男女個人
  • サンプル数: 事前調査20,000名 本調査1,769名(事前調査で「GWに旅行に行く/たぶん行く」と回答した人を抽出し本調査を実施)
  • 調査内容: 2022年4月25日~5月5日に実施する1泊以上の旅行(商用、業務等の出張旅行は除く)
  • 調査方法: インターネットアンケート調査

経済環境と生活者意識

今日の日本経済は、コロナ禍、不安定な国際情勢、原油価格をはじめとする物価上昇などに打撃を受けている現状があります。

実際にJTBによるアンケートでは生活とGWの旅行について「家計に余裕はない(23.0%)」が「家計に余裕がある(4.5%)」を大幅に上回っています。

今年のGW、国内旅行者数が前年比168.4%の見通し 移動距離や旅行費用も拡大傾向に
(画像=「今の自身の生活とGWについて」に対する回答内訳:JTBプレスリリースより引用、『訪日ラボ』より引用)

そうした中で、旅行内容については、前年よりも積極的な姿勢が表れる結果となりました。

今後1年間の旅行の支出に対する意向に関する質問に対し、「旅行支出を増やしたい」と答えた割合は2021年の9.2%から2022年は15.5%に増加しています。

また同質問に対する回答として最も大きな割合を占めたのは従来通り「同程度」で、47.4%でした。「支出を減らしたい」は37.1%で、コロナ前の2019年や昨年と比較すると「支出を抑えたい」と考える割合は減少しています。

今年のGW、国内旅行者数が前年比168.4%の見通し 移動距離や旅行費用も拡大傾向に
(画像=「今後1年間の旅行の支出に対する意向」に対する回答内訳:JTBプレスリリースより引用、『訪日ラボ』より引用)

2022年のGW 昨年よりも旅行者数、予定支出ともに増加

次に春の大型連休に焦点を当てた旅行傾向を見ていきます。

2022年のGWの旅行意向については、帰省を含めた旅行に「行く(「行く」と「たぶん行く」の合計)」と回答した人は17.2%となり前年から6.9ポイント上昇しました。

「行かない(「行かない」と「多分行かない」の合計)」の回答は82.9%で、前年の89.7%から6.8ポイント減少しています。

旅行に行かない理由としては、「新型コロナウイルス感染症がまだ収束していないから/拡大の懸念があるから」が最も多く39.4%に上りましたが、同理由への回答率は前年から24.5ポイント減少しています。前年よりも新型コロナウイルス感染症への懸念が弱まりつつあるといえます。

今年のGW、国内旅行者数が前年比168.4%の見通し 移動距離や旅行費用も拡大傾向に
(画像=GWの旅行意向に関する回答内訳表:JTBプレスリリースより引用、『訪日ラボ』より引用)
今年のGW、国内旅行者数が前年比168.4%の見通し 移動距離や旅行費用も拡大傾向に
(画像=今回のGW旅行に行かない理由に関する回答内訳表:JTBプレスリリースより引用、『訪日ラボ』より引用)

またGWの旅行に関する具体的な数値も示されています。

国内旅行人数は1,600万人と推計されており、これは前年の168.4%に上ります。なおコロナ前の2019年と比較すると66.6%に留まっており、引き続き旅行意欲の回復が期待されます。

国内旅行平均費用は34,500円で、前年の106.8%となりました。旅行人数の前年比増加率ほど顕著ではないものの、人数、費用ともに増加傾向にあることがわかります。

国内旅行の傾向は?今年は「近隣旅行」から「遠方への移動」に

JTBによれば、「GWに旅行に行く/たぶん行く」と回答した人の意向として、今年は遠方への旅行意欲が高まっている傾向があるということです。

パンデミック以降、旅行に関しては自家用車などで行くことのできる近距離の観光地が旅行先として選ばれていましたが、今回の調査では域内旅行の割合は低くなりました。

JTBは、新型コロナウイルス感染症拡大がこれまでに比べると落ち着いたことや、ワクチン接種などの感染症対策が普及したことが起因しているのではと分析しています。

今年のGW、国内旅行者数が前年比168.4%の見通し 移動距離や旅行費用も拡大傾向に
(画像=回答者の居住地別 GWの旅行先:JTBプレスリリースより引用、『訪日ラボ』より引用)
今年のGW、国内旅行者数が前年比168.4%の見通し 移動距離や旅行費用も拡大傾向に
(画像=回答者の居住地別 GWの旅行先の前年増減比:JTBプレスリリースより引用、『訪日ラボ』より引用)

また、旅行日数と費用も増加傾向にあります。

旅行日数についての回答で最も多かったものは「1泊」(36.1%)でしたが、前年比では3.1ポイント減少しています。

「2泊」は32.6%で前年より4.0ポイント増加、「3泊」は17.1%で前年より0.8ポイント増加しており、全体的に旅行日数は増加傾向となっています

旅行費用に関しては、一人当たりの費用として「1万円~2万円未満」が23.8%で最も多く、前年と同じ値になりました。

ただし前年と比較すると支出は増加する模様で、「1万円未満」は14.1%前年比7.3ポイント減少し、いっぽうで4万円以上はすべての項目で増加しています。

今年のGW、国内旅行者数が前年比168.4%の見通し 移動距離や旅行費用も拡大傾向に
(画像=一人当たりの旅行費用の回答内訳表:JTBプレスリリースより引用、『訪日ラボ』より引用)

なお旅行目的は「リラックスする、のんびりする」が最も多く37.4%を占めています。次いで「家族と過ごす(36.2%)」「食事、地域の味覚を味わう(32.8%)」「自然や風景を楽しむ(30.9%)」「温泉でゆっくりする(30.2%)」となりました。

今年のGW、国内旅行者数が前年比168.4%の見通し 移動距離や旅行費用も拡大傾向に
(画像=旅行目的や動機に関する回答内訳表:JTBプレスリリースより引用、『訪日ラボ』より引用)

今年のGWは4月29日(金)~5月1日(日)と5月3日(火)~5日(木)が3連休で、5月2日(月)と5月6日(金)を休みにすると最大10連休となります。

4月より実施されている「ブロック割」や、5月からの開始を検討中の「イベントワクワク割」、さらに「GoToトラベル」事業などによって旅行市場がさらに活性化することが期待されます。

文・訪日ラボ編集部/提供元・訪日ラボ

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