新型コロナウイルスの感染は、210を超える国・地域で報告されています。

3月29日のロイターの集計によれば、新型コロナウイルスの感染者数は世界全体で4億8,048万人を超え、死者は649万9,880人にのぼっています。

世界の多くの国・地域では、国内の行動規制や入国制限などの緩和や撤廃が相次いでいます。

ワクチン接種の進展やウィズコロナ政策へのシフトなどを背景に、国際的な往来再開に向けた動きが活発化しています。

この記事では、3月1日から3月31日ごろまでの世界各国の動きについてまとめてご紹介します。

目次

【東アジア】日韓・香港で規制緩和、中国は感染急拡大でロックダウンも

東アジアでは、日本や韓国、香港で規制緩和の動きが活発化しています。

いっぽう中国では感染者が急増し、一部地域ではロックダウンも行われています。

日本 まん延防止等重点措置を全面解除

日本政府は3月17日、18都道府県に適用していた「まん延防止等重点措置」の全面解除を決定しました。

多くの地域で新規感染者数が減少傾向にあるとして、約2か月半ぶりに社会経済活動を正常化させました。

また松野官房長官は3月31日の会見で、コロナ感染リバウンドの可能性について「今後しばらくは最大限の警戒を保つ」と述べました。

韓国 ワクチン接種完了者はどの国から入国しても隔離不要に

韓国の中央防疫対策本部は3月31日、入国者に対する隔離免除適用の除外国の指定を、4月1日からすべて解除すると発表しました。

新型コロナウイルスワクチン接種済みの人は、どの国から入国しても自主隔離の必要がなくなります。

また国内に関しても、3月21日から4月3日の2週間にかけて、私的な集まりの人数制限をこれまでの最大6人から最大8人に緩和します。

中国 感染者急増で上海市などでロックダウン

3月14日の中国国家衛生健康委員会の発表によると、前日に確認された中国本土の新型コロナウイルス感染者数は1,337人となりました。

2022年に入ってからの感染者数は9,000人を超え、2021年の1年間で確認された感染者数8,378人をすでに上回っています。

上海や深センなどでオミクロン株が拡大しており、上海ディズニーリゾートは3月20、翌日から施設を一時的に閉鎖すると発表しました。

また上海市は3月27日、市内を2つの地区に分け、順番にロックダウンと住民のPCR検査を行うと発表しました。

中国有数の鉄鋼生産都市である河北省唐山市も、3月22日から一時的なロックダウンを実施しています。

台湾 国内感染者増加でマスク着用措置緩和を先送り

台湾では3月27日の新規国内感染者が83人にのぼり、過去9か月間で最多となりました。

中央感染症指揮センターの陳時中(ちんじちゅう)指揮官は3月28日、外出時のマスク着用を原則的に義務付ける現行措置について、4月30日まで維持すると発表しました。

これ以前にマスク着用措置は4月1日以降緩和する可能性が示されていましたが、国内感染者の増加傾向により緩和が先送りされた形です。

香港 規制緩和でウィズコロナへシフト

香港政府は3月21日、感染第5波が減少傾向を示し、ワクチン接種率も向上したことから、4月1日以降に大幅にコロナ規制を緩和すると発表しました。

飲食店や各種施設の再開は3段階に分けて緩和するほか、9か国から旅客機乗り入れを再開して隔離期間も短縮します。

香港政府は市民へN95マスクや抗原検査キットを配布するなど、コロナ対策はゼロコロナから徐々にウィズコロナへとシフトしています。

モンゴル 入国後の隔離・自宅待機、渡航前・入国時の検査が不要に

モンゴル政府は、3月14日以降に同国へ入国・帰国する人に対して、新型コロナウイルスPCR検査または迅速抗原検査の陰性証明書の提示、入国後の隔離と自宅待機を不要としました。

これまで渡航者は、入国前72時間以内に受けたPCR検査陰性証明書の提示のほか、入国時の検査や入国後3日間の自宅などでの待機が求められていました。

同国では1月にオミクロン株の感染が拡大していましたが、2月からは減少傾向となっています。

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【東南アジア】2021年成長率、ASEAN主要6か国すべてでプラスに

3月に出そろった、2021年通年のASEAN主要6か国(シンガポール、マレーシア、タイ、フィリピン、ベトナム、インドネシア)の実質GDP成長率は、すべての国でプラス成長となりました。

ただし成長率には各国のコロナ政策の差が表れ、シンガポールが前年比7.6%と高い成長率を記録し、前年はマイナス9.6%とASEAN主要国で最も低い成長率だったフィリピンも5.6%となるなど、ウィズコロナ政策をとった国の成長率の高さが目立ちました。

いっぽう厳しい社会経済活動措置により、企業の生産活動などにも影響が出たマレーシアやベトナムのほか、観光業がGDPに占める割合の高いタイでは成長率が伸び悩みました。

シンガポール ワクチン接種済み渡航者の隔離義務解除

シンガポール政府は3月24日、ワクチン接種済みのすべての渡航者に対する隔離義務を4月から解除すると発表しました。

「新型コロナウイルスとの共生」への移行を進めるため、戸外でのマスク着用義務も廃止し、集会人数の上限も引き上げます。

ベトナム 入国後の規制措置緩和

ベトナム保健省は3月15日、海外からの渡航者の入国後の規制措置を緩和する方針を示しました。

出国前の新型コロナウイルス検査が陰性ならば、入国後の検査と隔離措置が不要となります。

また同国のファム・ミン・チン首相は3月3日、保健省に対し新型コロナウイルスを「エンデミック」(一定の季節や地域に流行する感染症)とみなすことに関する検討を指示しました。

タイ 非常事態宣言を5月末まで延長

タイ政府は3月22日の閣議で、非常事態宣言を5月末まで延長することを承認しました。

2020年3月以来17回目となる延長措置で、4月のソンクラーン(水かけ祭り)休暇中の感染拡大も念されています。

インドネシア 渡航者の隔離義務を全面撤廃

インドネシアのサンディアガ・ウノ観光・創造経済相は3月21日、海外からの渡航者に対する隔離義務を全面撤廃したと発表しました。

バリ島とバタム島、ビンタン島で3月に実施した新型コロナウイルスワクチン接種者の隔離義務撤廃が成功したことを受けたものです。

感染がより制御されてきたことから、隔離義務撤廃の対象を全土に拡大したものですが、陰性証明は引き続き義務付けられるとしています。

マレーシア 4月から入国後隔離撤廃

マレーシアのイスマイル・サブリ首相は3月8日、入国後の隔離措置を4月1日から撤廃し、国境を開放すると発表しました。

新型コロナウイルスワクチン接種を2回完了していれば、国籍に関わらず入国後の隔離が不要となります。

ただし引き続き、出国前2日以内のPCR検査で陰性であることと、到着時の抗原検査受検は必要となります。

ラオス コロナ対策の入国規制を緩和

ラオスでは2021年11月から規制緩和を進めており、ラオス首相府は3月1日、さらに出入国規制の緩和を推進する首相府令を発布しました。

保健省の発表では3月3日時点の国内の新規感染者数は246人と減少傾向にあり、規制緩和はこの傾向を受けてのものと見られます。