日本では2006年に観光業を国内経済の基盤とする「観光立国推進法」が成立し、2007年に施行、2008年には観光を司る行政機関として観光庁が発足しました。

そんな日本は2012年に836万人だった訪日外国人数をわずか3年で2倍以上の以上の1,974万人にし、2020年にはそのまた2倍である4,000万人を目標としていました。

しかし、新型コロナウイルスの影響によって目標の達成は叶いませんでした。

そこで今回は、新型コロナウイルスによる影響が薄くなるであろう2030年における日本の訪日外国人数の目標と、これからの施策について紹介します。

目次
2030年における訪日外国人数の目標
訪日外国人数の目標達成のために行われる施策

2030年における訪日外国人数の目標

2030年における日本の訪日外国人数の目標は6,000万人です。

当初は2020年に4,000万人を目標とし、その次のステップとして2030年の6,000万人が設定されていました。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響によって2020年の目標は未達成となり、2030年の目標人数を変更するのかどうかが注目されましたが、日本政府は2030年に6,000万人という目標を継続して掲げていくことを明言しています。

新型コロナウイルスという未曾有のパンデミックに襲われたなか、観光立国である日本は大きなダメージを受けましたが、日本政府はそのことを強く受け止めたうえで「政府として目標達成に向けて政策を集中させていく」という姿勢を見せています。

訪日外国人数の目標達成のために行われる施策

2021年1月28日に行われた観光庁長官記者会見において、蒲生長官は2020年の目標であった訪日外国人数4,000万人に届かなかったことを「非常に残念」としたうえで、以下の5つに対して力を入れていくとの内容を口にしていました。

  • 外国人観光客の受け入れ環境整備
  • バリアフリー化
  • 新しい旅行スタイルの定着
  • 徹底的な感染対策
  • 訪日プロモーション

ここでは以上で紹介した5つについて1つずつ解説します。

国の政策として力を入れている部分がわかれば、自社が2030年の目標達成に向けて何をすべきなのかが明確に見えてくるはずです。

外国人観光客の受け入れ環境整備

外国人観光客の受け入れ環境整備とは、具体的に「フリーWi-Fiの整備」「洋式トイレの準備」「多言語への対応」などが挙げられます。

どれだけ外国人観光客が日本に流れてきたとしても、受け入れ環境が整備されていなければ、外国人観光客は満足しないでしょう。満足しないということは、一度観光に訪れただけで「もう日本には行かなくていい」となってしまいます。

観光立国である日本にとって「何度も訪れたくなる場所」であることは非常に重要なのです。

バリアフリー化

バリアフリーとは、高齢者や障がい者等が物理的な障壁や精神的な障壁などを感じることなく生活できるよう、障壁を除去することを指した言葉です。

観光客のなかには身体が不自由な外国人観光客もいます。

たとえば、車椅子で観光している人にとって階段は障壁を感じるものです。そこに階段だけでなくスロープを併設することで車椅子の方でも通行できるようになります。

どんな方にも同じように日本を楽しんでいただくために、バリアフリー化は重要なのです。

新しい旅行スタイルの定着

外国人が日本を訪れる際だけではなく、日本人が海外に旅行に行くときにも私たちはこれまでとは違ったスタイルでの旅行を求められることになりました。

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためです。

新しいスタイルでの旅行とは、具体的に「大型連休からずらして旅行する」や「旅行をしながら仕事する」などです。混雑や接触を回避することで感染リスクを低減できます。

まだまだ新しいスタイルが浸透しきっていない現状において、普及と定着の呼びかけは必要です。

徹底的な感染対策

多くの訪日外国人を招き入れるためには、徹底的な感染対策が必要になります。

国内での新型コロナウイルスの感染者が増加すれば、入国が制限されたり、入国後の行動が制限されたりすることになります。インバウンドの停止や制限をされてしまっては、そもそも外国人観光客を日本に招き入れられなくなってしまうのです。

さらに外国人が安心して日本に滞在するためにも、徹底的な感染対策は必要となります。

感染リスクを抑えられる施策をとっていることを積極的にアピールすることが大事でしょう。