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その他の小売業界ニュース
各業態 12月の売上動向

その他の小売業界ニュース

1月の小売業界では、ウエルシアや無印良品、JINSが新しい試みがなされた店舗をオープンさせています。
また、ミニストップの海外事業がベトナムに注力されたり、ウエルシアが「コクミン」を子会社化したりなど、大規模な変革の動きもありました。

新興コンビニ「さくらみな便利店」が4店舗目オープン

群馬県内でチェーン展開しているローカルコンビニの「さくらみくら便利店」は、1月20日に4店舗目となる「さくらみくら便利店 館林瀬戸谷店」をオープンさせました。
さくらみくら便利店は「すき家」や「はま寿司」などを展開する外食大手のゼンショーHDのグループが運営しており、2021年6月に1号店「さくらみくら便利店 笠懸阿左美店」をオープンしています。
外食業態のイメージが強いゼンショーHDですが北関東ではスーパーマーケットも展開しており、さくらみくら便利店はコロナ禍で外食産業に厳しい状態が続いている中での事業多角化戦略のひとつで、小売業態としての実験段階だとのことです。

ミニストップ、韓国や中国、フィリピンから撤退

コンビニチェーンのミニストップは1月21日に、海外で展開しているミニストップについて韓国や中国、フィリピンからは撤退し、好調なベトナムでの事業に経営資源を集中させることを発表しました。
ミニストップは、連結子会社である韓国ミニストップの保有株式とフィリピンの持分法適用関連会社の保有株式をすべて売却し、中国では遼寧省でのエリアフランチャイズ契約は継続するものの青島ミニストップ有限公司の全店舗を2021年10月15日をもって営業を終了したとのことです。
2021年12月時点で120店舗を展開しているベトナムは好調に推移しているため、経営資源を集中させて経営基盤の強化を図るとしています。

「イトーヨーカ堂」売却か/セブン&アイHD

アメリカの投資ファンド「バリューアクト・キャピタル」は1月26日に、自社が約4.4%の株式を保有しているセブン&アイHDに対して、コンビニ事業以外の部門を売却などするよう検討を求める書簡を送ったと発表しました。
バリューアクト・キャピタルは「もの言う株主」として、積極的に投資先の経営に関与する投資スタイルで知られています。
セブン&アイHDの業績不振となっている部門(イトーヨーカ堂、そごう・西武など)の売却検討やコンビニ事業への集中、経営戦略について複数の機関投資家などから意見を聞くことなどを求めています。
検討の結果、そごう・西武は売却される方向で最終調整にはいりました。消費者の嗜好の変化やECの登場で百貨店市場は縮小しています。セブン&アイHDから抜けたそごう・西武が今後どのような方針で立て直しを図るのか注目です。

水素トラック実験は順調/ファミリーマート

ファミリーマートは2021年11月より愛知県にて水素を燃料とした燃料電池小型トラック(以下、FC小型トラック)の実証実験を行なっていました。
走行開始から約2か月が経過し、FC小型トラックの運行にかかる燃費が想定を上回るなど実証実験は順調とのことで、2022年1月24日には、FC小型トラックで使用している水素が愛知県の「低炭素水素認証制度」に認定されたことを発表しました。
この低炭素水素認証制度とは、製造や輸送、利用などに対して二酸化炭素の排出が少ない水素を「低炭素水素」として愛知県が認証するもので、FC小型トラックで使用している東邦ガスが供給する都市ガスから製造した水素は、制度制定されてから6件目の認定となりました。

ウエルシアがコクミンを子会社化、ドラッグストア業界再編進む/無印良品、中食サービスに参入 ほか【小売業界動向まとめ2022年1月】
(画像=▲ファミリーマートの実証実験で使用されているFC小型トラック:ニュースリリースより、『口コミラボ』より 引用)

スーパー・薬局・カフェがひとつに/ウエルシア

茨城県を中心にスーパーマーケットを展開しているカスミは1月28日に、ドラッグストアのウエルシア薬局と一体化した新業態店舗「BLANDE(ブランデ)」を茨城県つくば市にオープンしました。
BLANDEは「食と健康美」をテーマに新たな売り場を展開し、食料品と一緒にウエルシア薬局の日用品や化粧品の決済ができるとのことです(医薬品は除く)。

ウエルシア、買収や業務提携でシェア拡大

ウエルシアHDは1月18日に、完全子会社の「金光薬品」をウエルシア薬局に吸収合併することを発表しました。ウエルシアHDは2019年6月に中国地方の事業基盤強化のため金光薬品を子会社化としていましたが、コロナ禍での調剤専門店の調剤売上が厳しいことから、本部機能や経営資源の効率化などを目的としてウエルシア薬局への合併が進められます。
また、同日に老舗ドラッグストア「コクミン」と薬局経営「フレンチ」を資本業務提携(子会社化)し、経営規模の拡大と経営体質の強化を発表しました。
2021年10月にはマツモトキヨシとココカラファインが合併して「マツキヨココカラ&カンパニー」が誕生するなど、ドラッグストア業界の再編の動きが活発となっています。

中食サービスに参入/無印良品

雑貨や食品などを扱う「無印良品」を運営する良品計画は、本社ビルの1階に地域密着型小型店「MUJIcom 東池袋」を1月14日にオープンさせました。

MUJIcom 東池袋では、無印良品で初となる中食サービス「MUJI Kitchen」を展開し、店内調理のできたてのお弁当や惣菜などを提供します。

ウエルシアがコクミンを子会社化、ドラッグストア業界再編進む/無印良品、中食サービスに参入 ほか【小売業界動向まとめ2022年1月】
(画像=▲新しくオープンした「MUJIcom 東池袋」の「MUJI Kitchen」:プレスリリースより、『口コミラボ』より 引用)

MUJI Kitchenでは「素の食」をテーマに、野菜中心の健康的で体にやさしい旬の食材を使ったお弁当や惣菜以外にも、米や野菜、卵などの販売もされています。

JINSが店舗で野菜販売

眼鏡を製造、販売する「JINS」は1月14日に、サステナビリティを意識した新しいロードサイド型店舗の「JINS 前橋小島田店」をオープンしました。
JINSは2021年に企業として持続可能な社会への取り組みを推進するため、サステナビリティの共通ビジョンや目標を策定しています。
そのため、JINS 前橋小島田店の建築には木材を使用し、設置した太陽光パネルによって店舗で使用する電力の約70%をまかなうなど、サステナビリティへの取り組みを体現させた店舗づくりがなされています。
また、JINSの関連会社「JINS norma」が群馬県で栽培した野菜を無人販売するなど、環境への配慮や地域との新たな関係構築を目的とした新しい試みです。

各業態 12月の売上動向

ここでは、12月の各業態について売上動向をまとめます。
12月のチェーンストア販売統(日本チェーンストア協会)
:チェーンストアでの総販売額は1兆3,010億円、前年同月比1.7%増
12月度のコンビニエンスストア統計調査月報(日本フランチャイズチェーン協会)
:コンビニエンスストアにおける既存店ベースの売上高は9,325億9,600万円、前年同月比3.2%増
12月のスーパーマーケット販売統計調査資料(オール日本スーパーマーケット協会)
:スーパーマーケットにおける総売上高は1兆1,242億円、既存店前年同期比2%減
12月のショッピングセンター販売状況(日本ショッピングセンター協会)
:ショッピングセンターの売上高は6,064億7,888万円、前年同月比6.0%増
12月の全国百貨店売上高概況(日本百貨店協会)
:全国の百貨店の売り上げ総額は約5,920億円、前年同月比8.8%増
12月分の商業動態統計速報(経済産業省)
:ホームセンターの売上高は3,310億円で前年同月比4%減
:ドラッグストアの売上高は6,583億円で前年同月比1.2%増
:家電大型専門店の売上高は4,728億円で前年同月比8.3%減